ポケモン(第5世代)について②
第5世代(概要)
2010
9/18 「ポケットモンスター ブラック・ホワイト」 発売
新たに156種類のポケモンが追加されポケモンは全部で649種類となった
世代別では第5世代が最多勢力となった
「Cギア」の登場でポケモンセンターに行かなくても対戦・交換等が出来るようになりさらには「ランダムマッチ」の登場で気軽に対戦が可能となった
ルールも整備され禁止伝説の出場禁止.手持ちや持ち物の重複も禁止されたLv50フラットルールとなっている
赤外線通信は便利で手持ちボックス問わずに交換が可能
GTSはポケモンセンター内に設置されもっと気軽に行けるようになった
他のプレイヤーの世界に入って冒険の手助けができたり下記のポケモングローバルリンクで仲良くなったポケモンを捕まえられるハイリンクが登場
デルパワーを貰う事ですれちがい通信に生かす本作と連動するWebサイトのPGLが登場(イッシュ地方では貴重な道具であるきのみやPGL限定の特別な特性を持つポケモンいわゆる「夢特性」を持つポケモンも前述のハイリンクに登場
公式では「隠れ特性」という名称を使っている
PGL内で性別が確定し♀からしか特性遺伝が不可能と厳選はかなり困難を極める
加速バシャーモや日照りキュウコン等夢特性の獲得によって見違えるほど強化されたポケモンもいる一方既存の特性と比較すると見劣りしてしまう特性を貰ったポケモン.そもそも夢特性を貰えなかったポケモン(主に浮遊持ちやヌケニンなどの既存の特性ありきの個性を持つ種族)などもおり反応は各ポケモンの使い手で悲喜こもごもとなった
内部データの解析により全ポケモンの夢特性は早い段階で解析されていたのだが中には第5世代中では解禁されず次世代で解禁されてみると解析とは違う特性になっていたポケモンなども存在した
シングル.ダブルに次ぐ新ルールが設けられた
ダブルと違い「攻撃範囲」という概念があり多くの技は目の前かその隣にいる相手にのみ当たり対角線上にいる相手には当たらない
真ん中に出すポケモンはどこにも攻撃を当てられる代わりに集中砲火を浴びやすいポケモンの立ち位置を変えるコマンドがある
一部の技は範囲を問わずどのポケモンにも攻撃できるなどダブルをより発展させた複雑な要素が多い
ローテーションバトルは一度にポケモンを3体出すルールはトリプルと変わらないが1体が前衛.2体が後衛となり基本は前衛同士の1vs1となる点が異なる
常に控えが2体見えておりローテーション後即技が出せるなどシングルとはまた違った駆け引きが生まれるルールである
からをやぶる.とぐろをまく.ちょうのまい.ふるいたてるなど複数能力を上げる積み技が大幅増加
同時に3つもの能力を上げるものが多いのも特徴である
コットンガードなど能力を3段階上げる技も登場
既存の積み技にも特攻3段階上昇になったほたるび.回避率2段階上昇になったちいさくなるなど効果が上がったものがある
前作までは技マシンは消費アイテムだったが今作では秘伝マシンのように無限使用が可能になった
中身も大幅に変更されステルスロック.あくのはどう.りゅうのはどう等といった需要の高かった一部の技マシンは消滅した
前作からポケモンにわざマシンを持たせて送ってくることができなくなりBW内でわざマシンをそろえる必要がある
BWで環境が変化し一部のポケモンの進化条件が変更になった
今作はゲームを一度クリアするまで旧世代ポケモンが一切出現しない
洞窟に入るとイシツブテやズバットがボロのつりざおでコイキングが釣れるなどといった定番要素も消滅
クリアすると一部の旧世代ポケモンが解禁されるが多くの旧世代ポケモンは殿堂入り後に使える「ポケシフター」と呼ばれる施設で連れてくる必要がある
秘伝技持ちのポケモン.道具持ちのポケモンを連れてくることができない点に要注意
秘伝技については大半のポケモンはBWに連れてきてから覚えなおす事が出来るのだが一部にそれが出来ないポケモンも存在する(なみのりピカチュウ等)
1試合ごとに最大60分の制限時間が設けられ必ず勝敗が決するようになった
さいみんじゅつの命中が60に低下し眠りのターンも1~3ターンと減少し大幅に弱体化した
催眠を搭載した紙耐久アタッカーはほとんど見られなくなりある程度歯止めがかかったものの
その反面今まで催眠頼りで戦っていたマイナーポケモン達は大きな煽りを受けることになった
催眠の弱体化により重複催眠を容認する意見が広がりを見せ始め「催眠+吹き飛ばし」による「眠り撒き」という型が新たに研究されるようになった
引っ込めたポケモンは催眠ターンがリセットされることが判明
「吹き飛ばしたポケモンは1ターン絶対に起きない」という仕様「2ターン眠ったポケモンは吹き飛ばされると2ターン確実に起きない」といった仕様が発見された
法則を利用し「後攻催眠+強制交代技」で相手を嵌める戦術も確立された
殻を破るや蝶の舞といった高性能な積み技が登場したことでこれまでの火力インフレが更に加速(一度でもこれら積み技を使われてしまうと流しすらも不可能になりこの時点で勝負が決まる)
いかに積むタイミングを作るかが重視されあくび連打や置き土産などで無理やり起点を作る戦法も取られるようになった
絶対に積む隙を見せない場に登場させないというパーティぐるみで動きや選出を考える「釘付け」の概念が強くなってくる
全盛期だったサイクル戦が困難になりこの状況は皮肉交じりに「起点を作って3タテするゲーム」と揶揄された
進化の輝石によるあり得ない耐久を備えたポケモンが一部登場
パーティ全員で「受けきる」ことが再度可能となり役割理論が若干の盛り返しをみせた
第4世代は単体で強いポケモンそれぞれがその能力を活かして暴れまわるというケースが多かったが(今で言うスタンパ)5世代では研究も進みポケモン数匹による「コンビネーション」が非常に注目を集めるようになった
互いの相性補完に優れるナットレイとブルンゲルのループ.ひたすら交代技で負荷をかけ続けるハッサムと水ロトム
欠伸を連打してドリュウズの起点を作るカバルドン.ガブリアスのサポートに電磁波を撒くバンギラスなど
バトレボ時代に多く見られた「意表を突く型」「変態型」が影を潜めるようになりどのポケモンも「テンプレ型」に収束していった
型研究がされるにつれて「本当に意表を突くだけで終わってしまう」という結論が示されていったこともあるが凶悪なポケモンや戦術が溢れ返るにつれ対策するだけで精一杯になり遊ぶ余裕がなくなってきたという事情もある
第5世代で登場したポケモンは「対戦を意識した」と言われるほどに極端な種族値を持つものが多く「テンプレ型しか作れない」と嘆かれることもある
プラチナからフォルムチェンジが可能になったロトムだが今世代からフォルムに伴いタイプも変わるようになった
メール系アイテムを持っていると相手のトリックやすりかえが無効になる仕様になった
レベル100の個体にも努力値を振ることが可能になった
技「じばく」「だいばくはつ」は前世代までは攻撃対象の防御を半分にしてダメージ計算をしていたのだが今作ではそれが廃止され実質威力が半減した
エメループ.Pt.HGSSと同様にBWでも疑似乱数が解析されその結果旧作よりも非常に簡単に高個体値のポケモンを手に入れられることが発覚した
難度は高くなるがPGL限定ポケモンでさえも例に漏れず6Vやめざパ理想値というシロモノが簡単に入手可能になった
ネット上で方法が流布される乱数調整の認識もまた使用者も広がりを見せ6Vメタモンを所持していたり手持ちのポケモンが全て色違い理想個体でめざパも完備というのも珍しい光景ではなくなってしまった
人気投票で1位になったアルセウスがPGLにて2011年1月31日までの期間限定で配布が決定した
映画配布のアルセウスと違い自分のIDで捕獲できてニックネームを付けられる所が大きなポイント
更に今作から前述の通りレベル100でも努力値を振れる仕様になった為第4世代よりも活躍の機会が増えたといえるであろう
「PGLにて自分のIDで捕獲できるレベル100のポケモン」という事もありストーリー最序盤に入手してしまうとゲームが一気にクリア出来てしまうという事態も起こりえた
11/10 「フリーフォール」が公式大会で禁止技に指定
ポケモンBWが発売されてからしばらくして「フリーフォール」という技に致命的なバグが発見された
販売された400万本以上のゲームソフトを全て回収するわけにもいかず苦肉の策として「フリーフォール」を覚えたポケモンはWifi対戦で使用禁止という措置がとられる事となった
おしゃべりを覚えたペラップもWifi対戦では使用禁止措置がとられている
(これは「おしゃべり」で誹謗中傷される事への防止措置だと思われる)
11月中旬 ニョロコン騒動の勃発
11月上旬PGLに夢特性を持ったニョロモ・ロコンが追加された
2匹の特性は「あめふらし」「ひでり」といずれも強力なもので発見と同時にバトルやGTS交換スレ等であっという間に広がりを見せた
PGLで♀のニョロモ・ロコンを目撃した人がてんでいなかったのである
「今いる遺伝技を覚えていたり♀だったりする2匹は全て改造産が元なのではないか」という疑惑が浮上した
ポケモン界は「♀のいるいない」により2分化され大きく荒れることになった
いる派(所有者)は「GTSで手に入れた.人からもらった」と言うばかりで「PGLで入手した」と証拠付きで言う者は現れなかった
いない派も「これだけ探してもいないのだからきっとPGLには♀がいないのだろう」という悪魔の証明しか出来なかった
夢キュウコンを配布した人物のブログが2chの突撃を受けて炎上したり夢♀ニョロコンを使ったプレイヤーに放置や切断といった嫌がらせ行為が行われるなど事態は深刻な方向に
公式サイトに事実を問い合わせた者もいたが公式側の回答は一切なし
本家WikiでもPGLに全てのポケモンに♀がいるのかきちんと調査が必要ということになり確認作業が行われた
結果次々に♀発見の報告が相次ぐもののニョロトノ・キュウコンだけは最後まで項目が埋まることはなかった
数ヵ月後PGLのメンテナンス明けに次ぎニョロモ・ロコンの♀が発見され証拠画像とともに大量に報告された
11/24 「ポケットモンスターブラック・ホワイト 公式完全ぼうけんクリアガイド」発売
BWの攻略本
この本には期間限定で夢特性を持ったホウエン御三家のうち1体がもらえるシリアルコードが付属していた
♂固定でハイリンク経由・御三家のうち誰が出るかは引いてみるまで分からない仕様のため厳選は困難を極めたが強力な加速バシャーモを入手するには当時はこの手段しかなく廃人が御三家目当てで攻略本を買い漁った結果(中には数十冊単位で購入した廃人もいたとか)当攻略本が書籍売上ランキングの上位にランクインする珍事にまで至った
軽業キモリはともかく湿り気ミズゴロウを引いて涙したトレーナーも多かったことだろう
環境入り間違いなしとも言える性能のポケモンを書籍を使ったガチャ課金のような形でしか入手できなくしたのは ライトユーザーを中心に非難が噴出する結果にも繋がった
2011
この年に起きた東日本大震災の影響でWCS国内大会が中止になるなど春~夏にかけて多くのポケモンイベントが自粛となった
新たに解禁されたポケモンが存在せずこの年に発売されたポケモン関連のゲームソフトもハード機種の転換期(DS→3DS)という事から「スクランブル」「タイピング」「ポケパーク2」の番外編3作のみで近年では珍しく動きの少ない1年となった
年末に異色のコラボといえる「ポケモン+ノブナガの野望」の発表があり大きな反響を呼んだ
夏休み
毎年恒例のポケモン映画ではVジェネレートを覚えたビクティニが前売り券の特典として配布された
新たに解禁されたポケモンが1匹も存在せず02年以降続いていた1つの伝統(?)がストップした
12/27 「ダークホール」が禁止技に指定
世界大会でダークホールを覚えさせたドーブルが猛威を奮っていたのは前世代にも記載があった通り
余りにも強すぎると判断された結果ついにWi-Fiランダムマッチにおいてダークホールが禁止技指定される事となった
大会禁止技が制定されるのはポケモン史上初
ダークホールを覚えられるポケモンはダークライ(禁止級)とドーブルだけ
元々ダークライはランダムマッチに出場できないルールなので影響を受けるのは実質ドーブルだけとなる
2012
6/23 「ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2」 発売「ポケモンARサーチャー」 配信
続編としては金銀以来ナンバリングタイトルは本編では初となる
お約束と化していたマイナーチェンジ版だったが「BWではマイナーチェンジ版は出ない」というガセネタが流れたり前年の年末に大きな発表があると予想したらポケナガだったりとなかなか情報が出ないと思ったらまさかの続編という予想外の展開に多くの反響と憶測が流れた
旧作の焼き直しが大半だったものの例えばサザンドラの悪の波動+大地の力のように遺伝技でしか覚えないあるいは両立不可だった第五世代新ポケの技のバリエーションの増加及び組み合わせが可能になり育成が簡略化した
既存ポケの夢特性と両立不可だった技の組み合わせも可能となった (例:マルチスケイルカイリューにばかぢから、あめふらしニョロトノにてだすけ)
通信.すれ違い通信をしたプレイヤーが客となりその客を招待.案内し自分のショップモールを作っていく施設
BWでは入手困難だった木の実(努力値減少.能力アップ.威力半減)やタマゴ孵化短縮用の道具など対戦に不可欠な道具を入手できるようになった
それまで確率が高まるもののランダム要素が存在した変わらずの石による性格遺伝が100%となった
通常特性の遺伝も実装され、♀の特性と同じになる確率が高くなるよう設定された
ARサーチャーも含めて第5世代ポケモンを中心に夢特性が大幅に解禁された
BW1ではゲームクリアまで旧世代ポケモンが登場しなかったがBW2ではイッシュ図鑑が301匹に拡張されたことによってクリア前でも旧世代ポケモンが登場するようになった
同日に配信されたARサーチャーでは一部の夢特性の解禁とフォルムチェンジしたトルネロス.ボルトロス.ランドロスが出現しランダムマッチでも使用可能となっている
キュレムのFCやその他禁止伝説の夢特性(ARサーチャー)も解禁されたが一般対戦には影響が無いので省略
夢特性「いたずらごころ」が解禁されたレパルダスだが先制ねこだましでダメージを与え以後は持ち時間いっぱいを使いひたすら猫の手でほえるやふきとばしを使い時間切れのTODや相手の降参を狙う.そらをとぶ+こうこうのしっぽの合わせ技でハメを狙うなどタチの悪すぎる型が現れた
コンボを崩されると切断するトレーナーも出るなどその悪名はたちまち広がり第5世代を代表する害悪コンボとして名を馳せた
「まるいおまもり」「ひかるおまもり」が初登場し孵化厳選・色違い厳選の難易度がより下がった
6/23 ケルディオ解禁
7/14 メロエッタ解禁
映画の前売り券の特典としてケルディオが.劇場内にてメロエッタが配信
前年の反動か今年は映画で幻のポケモンが2種類一気に解禁される事となった
ケルディオは3闘と大きな関わりがあり種族値合計も例年の幻ポケと違い彼らと同じ580となっている
幻ポケでありながらWi-Fi対戦で使用可能になるのでは?という説もあったが後に「使用不可」と告知された
8/11 ゲノセクト解禁
第5世代最後の幻ポケモンであるゲノセクトがBW2にて9月14日まで配信
第5世代の幻のポケモンが全て揃う事になった
第4世代までは幻のポケモンは映画に関連して1年に1種類ずつ解禁されていたのだが今年はどういうわけか1年で幻のポケモンが3種類も解禁されるという異例の事態となった
ゲノセクトはBW1では受け取る事が出来なかったので図鑑を完全完成させるには必ずBW2が必要となっていたが2013年1月に行われた全国のポケモンセンターでの配布でBW1でも入手が可能となった
2013
6/28「改造アプリ」事件発生
第3者によりポケモンを外部ツールで作成して本体に送り込むことができるアプリが開発されダウンロードランキングで1位になる事態が発生してしまう
公式はこのアプリについて注意文を発表し使用の禁止を呼びかけた