探究心を簡潔にまとめた

世間的に知る必要があるもの/初めてなんだけどなにをすりゃいいのか/検索かけたけど要点だけ知りたい→力になりたい

睡眠について

睡眠

覚醒 に対していう生理現象

周囲の刺激に対する反応の低下を伴い意識はないが容易に覚醒できる自然な状態をいう

動物には夜間に活動し昼間に睡眠をとるものも多いが人は普通は夜間に睡眠をとる

健康な成人は一晩に6時間から9時間 (平均 7.5時間) の睡眠を必要とする

新生児では断続的に1日16時間で2歳児になると9~12時間になる

乳幼児期の正常な成長の過程では短時間の睡眠をたくさんとるというパターンから1度にまとまった睡眠をとるパターンへと移行する

高齢になると幼児期の睡眠パターンに逆戻りするかのように昼間に何度も居眠りをして夜間は数時間しか眠らなくなる

睡眠中は種々の精神・身体機能の変動が起こる

随意運動の消失.眼瞼閉鎖.筋緊張および反射機能の低下.脈拍.呼吸数の減少.血圧や体温の低下.消化・排泄機能の低下.物質代謝減退 (→物質交代 ) などが認められる

脳波の周波数や振幅が特徴的な周期的変化を示す

穏やかに覚醒しているときの脳波はα波を示しているが眠りが深くなるに従いより周波数の遅い脳波 (徐波) が現れる

人が何日も睡眠をとらずにいると疲労し記憶を喪失し怒りっぽくなるがそれによって精神病が引起されたり心理的・生理的ダメージが続くことはない

睡眠の生理的意味はまだ十分に解明されていない

行動心理学者や神経生理学者たちによって睡眠と覚醒を司る脳と中枢神経系の役割.睡眠の機能.睡眠は活動状態であるのか休止状態なのかといった研究が進められている状況である

ノンレム睡眠は「体の回復」レム睡眠は「脳の回復」の状態であるとする仮説がだされている

ストレスによって睡眠の要求が妨害されることはよく知られているがその状況が長く続くと逆に十分に睡眠をとっても睡眠要求が増加することが指摘されておりストレスと睡眠の関係も注目されている

一晩の睡眠は覚醒から深い睡眠に入り再び覚醒にもどるという単純なものではない

現在の睡眠は多くの要因が複合した状態とみなされ研究上は睡眠構造として睡眠要素(睡眠段階と睡眠周期)それらの相互関係を記載することになっている

眠気は脳と体からのSOS

睡眠の質を上げることでスポーツや仕事.日常生活の中で様々なメリットをたくさん感じられる

「寝つきがよい.ぐっすり眠る.寝起きすっきり」

睡眠の質は体温調節や体内修復・成長に関連するホルモン分泌と相関関係がある(体内の代謝活動促進・自律神経のバランスを整える要素となる)

睡眠の質を向上させるほど疲労から心身を回復させる効果がある

肉体疲労や脳のように目に見えない部分に蓄積した疲労を取り除くことは睡眠の大きな効果

成長促進・健康維持はもちろんダイエット・美容促進・スポーツのパフォーマンスアップなど様々な効果をもたらす

正午を越えて寝てしまうと体内時計が狂ってしまうため人工的な時差ボケ状態をつくってしまう

11日間寝ずにいることができるがそれを過ぎると死亡する

 


デメリット
体力の低下
集中力.注意力の低下
イライラ
うつ病
肥満
糖尿病
高血圧
性欲が上がる
テンションが上がる
記憶力低下
免疫機能の低下
吐き気

 

質の良い睡眠対策
朝食済み
自分と関係ないことを考える
アロマ(エッセンシャルオイル精油
午後の布団干しをしない
21時以降のランニングをしない
寝る1時間前のスマホをしない
夕食後のコーヒーを摂取しない
7.5時間睡眠を行う
朝起きて散歩する
寝る直前まで仕事やトレーニングを行っていると交感神経が優位になり寝付きにくくなる
就寝3時間前には夕食を済ませる
食事後すぐに寝てしまうと体は消化活動を優先するため内臓が休息する時間が短くなる
帰宅から就寝までの時間がどうしても短くなりがちなときは消化の良いものを少量摂るだけにとどめる
温かい飲み物で眠気を促す(温かい飲み物は内臓から体温上昇を促す)体温が下がり始めるときに自然な眠気がおきるため睡眠前のリズムをつくるのによい(安眠効果を高めるためにノンカフェインのものを選ぶ)[白湯.生姜湯.カモミールティー]
熱めのお湯に長く入ることは体の覚醒を誘ってしまうため就寝に必要な体温変化を得にくくなる
高温のお湯は体の負担も増大するため38度ほどのぬるめのお湯に5~30分浸かる
体をじっくり温めることで緊張をほどきリラックス効果を期待できる
ヒーリングミュージックと呼ばれる副交感神経が優位になる音楽はリラックス効果が期待できる
夕食のメニューをタンパク質中心にすることで食べたタンパク質が体の修復材料や良質な睡眠に不可欠なセロトニンの材料となる
トリプトファンを摂取すると脳内でセロトニンに分解される
肉や魚.卵や乳製品など必須アミノ酸を多く含む良質なタンパク質を積極的に摂取する
休日には2度寝・3度寝と繰り返し夜眠れなくなるようなサイクルを繰り返していると夜型化の促進を招く
ウィークディに睡眠不足のまま朝早く起きなければならなくなるとさらに疲れが抜けにくくなる
睡眠の質そして睡眠不足による生活リズムの乱れは注意力や作業効率の低下を招くこともあり運動・トレーニング中の怪我や故障の発症リスクともなりえる
暑すぎたり寒すぎたりして体温調節がうまくいかないときは寝つきが悪くなることが多くある
部屋の明るさは不安にならない程度に暗くする
朝の光とのコントラストがあるほど覚醒しやすくなる
就寝中の発汗.温度変化に対応できるよう吸湿性・放湿性の良いものに加え体型に合ったものを選ぶ 
就寝前の喫煙は避ける
日中に運動を行うと生活のリズムにメリハリが出て自然な眠気から睡眠につなげることが期待できる
動きすぎて興奮状態で眠れないときはオーバートレーニングになっている可能性がある
寝るときはなるべく暗くして寝た方が朝の光と差がついてさっぱり起きられる

 

不眠
寝付きが悪い
途中で目覚めてしまう
眠りが浅い

 

睡眠不足
寝床に入っている時間が少ない
睡眠の量が確保されていない

 

睡眠負債について
睡眠時間が7時間を切ると睡眠の負債が発生し始めるといわれる
生体リズムを乱さずに睡眠負債を返せる上限はおよそ2~3時間の寝坊が限度
平日は平均6時間睡眠しかとれないが土日には8時間以上の睡眠をしっかり定期的にとって負債を返して月曜日には疲労はほぼとれて元気に出勤できているという状態ならば働き盛りの健康なビジネスパーソンにとっては目立った問題は起こりにくい
睡眠負債をできるだけためずにこまめに早期返済することが最善である
深夜におよぶ残業が月単位で続き土日出勤も頻発するような過重労働状態になるとたいていの人が睡眠不足に陥り睡眠負債が返済されないため判断力.注意力.思考力が損なわれパフォーマンスに重大な悪影響が発生し重大なアクシデントも発生しやすくなる
6時間近く睡眠を確保していたとしてもスローダウンの時間がとれなくなるため自律神経のバランスが崩れて疲労が蓄積し体調不良が出現してくる

 

レム睡眠
覚醒時とよく似た生理的活動を示すことで血液と酸素が大量に脳へ流れ筋緊張が完全に消失して痙攣や体の動きも頻発する
夢をみており夢の中の人物や物を眼で追うために眼球が動くことが確かめられている
一晩におけるレム睡眠の時間は周期を重ねるごとに長くなる傾向にある
新生児では睡眠時間全体の約50%をレム睡眠が占めているが成人になると約 20%まで減少する
長期間にわたる睡眠不足の直後ではレム睡眠と第4段階のノンレム睡眠が増加することが知られている
動物ではっきりしたレム睡眠が認められるものは哺乳類と鳥類である

 

睡眠障害
睡眠がなんらかの原因で妨げられる状態
主として不眠症を指すがうつ病統合失調症などによる睡眠量の減少や脳幹の機能失調または障害による睡眠過剰もある
不眠症の原因としては外部環境の影響 (騒音など) 興奮や不安.薬物依存.脳.呼吸器.循環器などの疾患があげられる
不眠の種類には入眠困難.夜中に頻繁に起こる覚醒や早朝の覚醒がある
不眠は主観的な悩みとして訴えられることが多く特に神経症では強く訴えられる傾向があるが必ずしも実際に睡眠が不十分であるとはかぎらない
正常な睡眠がとれない障害
夜間に十分な睡眠がとれない.昼間に急に眠くなる.集中力に欠ける.注意力が落ちるなどいろいろな症状がある
睡眠の量とリズムに異常をきたすこと
睡眠時間が減少する不眠症.睡眠時間 (回数) の増加する過眠症.睡眠のリズムが狂う時差ボケなどがある
入眠障害.熟眠障害.早朝覚醒の3つの型に分類される
原因は環境性.身体性.精神病性など幅広く考えられ治療もそれに従って薬物投与や精神療法が選ばれる
過眠症の一種であるナルコレプシーでは昼間の無気力や長時間睡眠.突発性の睡眠発作.入眠時の幻覚などが起る
原因は不明だがウイルス性の脳炎や頭部の外傷による後遺症で起ることもあるが遺伝性と考えられるものもある
夢遊. 睡眠に関する質的・量的な障害
眠りが浅い・すぐ目が覚める・寝つきが悪いなどの不眠症状のほか睡眠時無呼吸症候群ナルコレプシーなど

 

安眠
よく寝たとすっきりと寝れた状態をさす

 

過眠
十分な睡眠をとっているのに起きていなければならない時間に強い眠気を感じ眠り込んでしまう状態

 

眠剤
催眠薬

 

寝風邪
睡眠中にひくかぜ
寝びえなどが原因でかかったかぜ

 

寝違
睡眠中のむりな姿勢のために筋を痛め目がさめたあと首や腕が自由にならなくなる状態

 

睡中
睡眠中

 

アイマス
飛行機の機内などで明るさを避けて眠るために使う目隠し

 

寝溜め
睡眠不足を予測してあらかじめ十分に寝ておくこと

 

過覚醒
強いストレスを受けたときに生体防御反応として起こる緊張状態がストレスが解除された後も持続する状態
睡眠障害のわずかな刺激に対するいらいら怒りの爆発.集中困難.過度の警戒心.過剰な驚愕反応などの状態が続く
心的外傷後ストレス障害PTSD)の特徴の1つ
覚醒亢進

 

ロングスリーパー
1日の睡眠時間が9時間以上の人のこと

 

ショートスリーパー
1日の睡眠時間が6時間未満で足りる人のこと

 

夜驚症
入眠後1~2時間で起ることが多い
5~7歳に好発し突然起上がり恐怖の表情を示し叫び走り出す
激しい発汗.心悸亢進など自律神経症状を伴う
もうろう状態で周囲の状況を正しく認知していない
3~20分くらい続く
翌朝は記憶していない
情緒障害によるものとてんかんによるものとがある

 

瞬眠
極度の眠気が襲ったあとに意識しない間にごく短時間の眠りに落ちること
その時間は1~2秒とごく短いものでフラッシュ睡眠あるいはフラッシュスリープともよばれる
睡眠不足が第1の原因であるが瞬眠はほとんどの人にとって深夜の体温がもっとも低くなる時間帯やとくに昼過ぎの午後の決まった時間帯に起こりやすいとされる
深夜に車を運転中の居眠り事故や夜勤中の事故が多いのもこれが原因とされ午後の会議でつかのま意識が飛んで議論の内容を思い出せないなどのケースはだれもが経験することである
同じ作業を単調に繰り返す環境などでも周期的に眠気に襲われるとされる
体温の変化も瞬眠と深くかかわっていると考えられ運動をしているときや入浴しているときは体温が上昇し交感神経が活発に働いて覚醒した状態にあるが体温が下がっていくときに眠気が起こる

 

睡眠時無呼吸症候群
睡眠障害の1つで平均7時間の睡眠中に10秒以上の呼吸停止を30回以上繰り返すあるいは睡眠1時間あたり平均5回以上の無呼吸がある症状をさす
中年以上の太りぎみの男性に多く激しいいびきが特徴である
肺.心臓への負担は大きく呼吸器系.循環器系疾患の原因になるほか睡眠が浅くなるため昼間でも眠気を覚える
呼吸中枢に異常がある中枢型.舌の根もとが落ち込むように上気道がふさがれて起こる閉塞型.両方が原因の混合型がある
治療としては利尿剤などの薬物投与.手術で気道を広げる.特殊なマスクを着用する.などがある
閉塞型に対してはマウスピースを用いた簡便で効果の高い治療法が注目を集めている

 

ナルコレプシー
居眠り病ともいう
昼間になんの前ぶれもなしに突然生じる短時間の睡眠発作と情動に誘発されて突然起こる脱力発作を主症状とする
入眠時幻覚や睡眠麻痺などがみられる

 

睡眠導入剤(睡眠薬)
入眠を助ける薬のことで睡眠薬とも称される
医薬品の薬効分類では「催眠鎮静剤」に入る
作用の持続時間により超短時間作用型.短時間作用型.中間作用型.長時間作用型がありこのうち超短時間作用型を指して睡眠導入剤と呼ぶこともある
作用時間の長短は薬が代謝されて血中濃度が最高値に達してから半減するまでの時間に基づいて分類される
1960年代までは睡眠障害に対し中枢神経を抑制させるバルビツール酸系の薬が用いられていたが依存性が生じやすく大量に服薬した場合に呼吸抑制が起き死に至ることもあったため代わってベンゾジアゼピン系の薬がよく使われるようになった
ベンゾジアゼピン系はGABA受容体に働きかけて鎮静作用をもたらすもので筋弛緩(きんしかん)作用を持つ(高齢者においては転倒事故などのリスクにつながりやすいので近年は新たに開発された非ベンゾジアゼピン系の薬が処方されることも多い)
服用にあたっては用法・用量を守ることが非常に重要である
ベンゾジアゼピン系でも眠れないからといって自己判断で追加服用をしたり多種類の薬を取り混ぜて飲んだりするうちに薬物依存に陥ることがある
アルコールと一緒に摂取すると不安感や焦燥感が高まったり健忘が起こったりするので睡眠導入剤を服用している間は飲酒は控えなければいけない
覚醒した後にも寝ぼけたような状態が続くことを「持ち越し」といい作用時間の長い薬を服用する場合や代謝能力の低下した高齢者によく見られる
作用時間の短い薬にもリスクはあり例えば長期間服用していて急に止めた場合のリバウンド現象としての不眠は長時間作用型よりむしろ生じやすいことが知られている
薬の構造上からバルビツル酸系.非バルビツル酸系.ベンゾジアゼピン系.その他に分類されそれぞれに入眠型と熟眠型の薬剤がある
副作用と習慣性は避けがたい

 

睡眠リズム
ヒトが眠っている際の変化しながら繰り返している脳波の周期
睡眠周期ともいい広義には睡眠覚醒リズムも同義に扱われることがある

 

睡眠療法
催眠薬を使用し持続的に眠らせて治療する方法
精神障害麻薬中毒などの治療に用いられる

 

パワーナップ(短時間睡眠)仮眠
昼に26分間の仮眠で認知能力が34%.注意力は54%も向上した
人は夜中の午前2〜4時頃.お昼の午後2〜4時頃に眠気のピークが訪れるように体内時計が設定されている
あえて座った姿勢で眠る
光をシャットアウトする
心地よい雑音環境をつくる(ホワイトノイズ)
仮眠前のカフェインで目覚めスッキリ
昼寝は夜の睡眠の3倍の効果がある
体内リズムに従っているのでむしろ夜の睡眠の質が高まり朝の目覚めが良くなる効果がある
昼休みに10分間寝るのは夜の睡眠1時間に匹敵する
自分を締め付けるものを減らす(靴/ネクタイ/ベルト)
自分の腕を枕にする

 

ゴールデンタイム(シンデレラタイム)
19時-22時の3時間を指した和製英語で睡眠に関しては「この時間に寝ると体の調子が良くなる」と言われる言葉となっているが本当のゴールデンタイムは「眠りについてから3時間」である
睡眠に必要なのは深さと長さ
午前6時に眠りについたとしてもそこからぐっすり深く眠れれば、「ゴールデンタイム」と言われていた時間帯に寝るのと同じような効果が得られる
睡眠時に出る成長ホルモンがバンバン分泌されている状態
成長ホルモンは壊れた細胞の修復機能・疲労回復機能などを兼ね備えた多機能ホルモン
成長ホルモンを多く分泌するピークが睡眠後90分ほど続くノンレム睡眠時である
少なくとも3時間はぐっすり眠る時間がないと成長ホルモンの分泌を阻むことになる
成長ホルモンが出るのは就寝後すぐのノンレム睡眠時である
早い時間帯ではなくても就寝後の3時間に深い睡眠がとれていればゴールデンタイムの恩恵を受ける(肥満予防.美肌効果.アンチエイジング.記憶定着)

 

ゴールデンタイムの個人差
世で推奨される睡眠時間は6~7時間たが3時間睡眠をとれば頭が働くという人も10時間寝ないと翌日使い物にならないという人もいる
無理に6-7時間にすることはない
自分に合った睡眠スタイルを見つけるには「○時に寝て×時に起きる」と決めて毎日生活し最もすっきり日中を過ごせる睡眠時間を探していくのが1番

 

雑学
フランスを代表する英傑ナポレオンの睡眠時間が3時間だが一説には「昼寝」をこよなく愛していたから夜の睡眠時間は3時間で足りたのだということもいわれているが昼寝したとしても睡眠時間は短かかったといえる
明王エジソンは睡眠時間を4~5時間で賄っていたといわれており「みんな寝すぎている私は死んだあとたっぷり眠るつもりだ」という名言も遺しており「食事を少なくすれば消化にかかるエネルギーが少なくて済み結果として睡眠時間も少なくて済む」という持論を展開している
日本人の1日の平均睡眠時間(平日)は7時間22分
30~50代の男女がもっとも睡眠時間が少ない
地域によって睡眠時間は異なる
総務省の「平成18年社会生活基本調査」によればもっとも睡眠時間が長いのは山形県秋田県の8時間5分
短いのは神奈川県で7時間31分
世界と比較してみても日本人は働きすぎゆえか他国に比べて睡眠時間が短い状況
ニュージーランドやオーストラリアは充分に寝ている